新作”並列の孔雀” for Contrabass(2022)@Tokyo,Osaka 6/2,6/10

Works/作品

寄稿した曲目解説

雌雄の配偶についての研究はダーウィンの『人間の由来と性選択』(1871)に始まり様々になされてきたそうである。

そういう文献を見ていて思うのはヒト科に比べ他の動物の多くは雌雄の差が非常に大きい。ゴリラやチンパンジーは雄雌で約2倍違うし、雄同士で激しく戦うし、子の養育はほとんど行わない。また逆に養育を雄が行ったり、精子とともに有毒物質を送り込む種がいたり、人間に置き換えると明らかに異常であるがまじめに種として採用しているものが多くいるのが興味深い。

ところで音楽の発祥源の一つとしていわゆる雄雌の求愛があると言われる。つまりは色っぽく鳴くことができるほどモテる、というところから「歌」が盛んになり、音楽が発達してきた、という説である。多くは雄がアピールし、雌が受容する。視覚的でわかりやすい例として雄の孔雀のハネがあるので本作のテーマとなった。

雌雄の差が非常に少なく社会性も手に入れたヒトにおいて、アピールして受容する「歌」は今どうなっているのだろう、となんとなく考えた。マイナーなソロ楽器であるコントラバス君の場合の「歌」となると・・・。

今作には楽器を回転させることによる音の指向性の変化がキモとして登場する。「歌」は受容を求め発せられるが激しく抑制され、方々に四散する。現代のヒトの歌の成れの果ての1つとして聴こえ得るだろうか。

“配偶者選択”とは

配偶者選択”とはより生物学的な意味でいうと動物による異性をめぐる競争のこと。
動物においてはだいたいメスがオスを選別するらしい。
オスは選ばれたいからいろいろなアピールをする。
孔雀の羽なんてその最たるものだ。

一方で、音楽の発祥の一つに上記の配偶者選択の過程があったのではないかという説もある。
つまり、より良い音で鳴けたオスはメスに選ばれやすい、というところから音楽は発祥したのではないか、ということである。
ダーウィン等がその説を唱えていた、らしい(まだ調査中)。

そのあたりを関連づけた曲にしたい。が、説教臭くはしないつもりである。

コントラバス曲としてはピアノ付きの「百々目鬼」があるが無伴奏は初。


ご予約・お問い合わせはチラシにある連絡先か、本ホームページのお問い合わせフォームよりお気軽に。

コメント

タイトルとURLをコピーしました