


日本酒の瓶を振るところから入り、小さい楽想がプチプチと出てすぐ消える作品。
クラリネットがうねうね、パーカッションがいろいろな楽器・奏法に。
作曲時の曲目解説(2017)
個人的に打楽器中心の小編成曲は初挑戦となりました。
複数のアイデアが浮かんだので、それらを架空の小魚になぞらえました。イメージの補助・潤滑油としての役回りとしてクラリネットを挿しました。
珍しい小魚のいる場所や水質、種族や個体としての歴史、表情、動き、姿形色合い、刺身にしたときの味や合う日本酒などが表現されていると考えていただければと思います。
小魚は5~6匹いると思いますが、水中ですので、魚と魚の境界線が曖昧な場所もあり、何度も登場する魚もいます。
現在振り返るこの曲(2020)
瓶振るアイデアは大ホールではかなり聴き取りづらかったが聴こえなくはなかった。いろんなアイデアや楽器を試したかったという欲求には答えることができたし、編成の妙も生きていたとは思う。あえて素朴にしたとはいえ、後半にかけての下りはプログレッシブ・ロック的なものを下手に取り入れた感じが露骨に出ていたように思う。もし再演することがあれば、このへんはキュッとしたい。
初演者(敬称略)
Clarinet:久保美桜
Perc1:篠崎史門
Perc2:関川咲紀
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