はじめに
ノエル・ギャロンは1891年パリで生まれた作曲家である。そして本書は有名な対位法の教科書であるが私は買ってからしばらく放置していた。対位法の復習も兼ねてちょっと読んでみた。
ちなみにノエルギャロン「クリスマスツリーのために」というシリーズがありたくさんの曲がある。リストも同じシリーズがあるそうで。
マルセル・ビッチュはそんなノエル・ギャロンの弟子であった人であり1921年生まれ、なんと2011年まで生きていた。「調性和声概要」という興味深い本を書いている。
ちなみに翻訳者は矢代秋雄。藝大作曲科で数々の作曲家に教鞭をとるも46歳で早世した作曲家である。厳格・完璧主義的な作風。彼のエッセイ集も好きだったなあ。
表現が面白かったところ
序章:和声音の周囲を、水平的な価値のみを有する音符が徘徊する。それらの音符を旋律音と呼ぶ。
割とどうだったっけと忘れていたところ
旋律線の書き方のお話し。増4度の処理の仕方。先行・後続に順次進行が絡んでいないとダメです。
6声・7声にて反行の連続5度解禁になる。6、7声の課題は書いた事がないので、当然知らなかった。
あとは連続5度になるかどうかの線引きのお話し。
全体的な感想
高校の時に買った池内友次郎先生のものよりも、さらりと要点を書いてから後半半分くらいをつかって実施例を出していてくれる。堅実な書。
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